株式会社チームクリエーションスタッフブログ

チーム創りと人材育成の株式会社チームクリエーションスタッフのブログです

そろそろ「いい人」は卒業してもいいんですよ

唐突ですが、少し想像してみてください。

口コミで「おいしい」と評判の新感覚イタリアンのお店に初めて行くことにしました。予想通りお店の前には長蛇の列で、1時間並んでようやく席に案内されることに。
ところが誘導された席には食べかすが残りお世辞にもキレイじゃない。忙しいからか店員はそっけなく愛想のない表情。そういえば「いらっしゃいませ」言われたっけ?
まぁ、おいしいと評判なんだから。今日は忙しそうだし、仕方ないちょっとくらい我慢するか。
だけど、いつになってもオーダーを取りに来てくれない。話題のメニューを頼んだけど30分待っても料理は出てこない。
・・・もう、帰ろうか。

お客様として入ったお店がこんな状態だったら「もう次は来ないだろうなぁ…」って、なりますよね。

特にお客様商売に携わる人がお客様としてお店を利用すると「されて不快な対応」はすぐ、目に入ってきますから、「自分はこんな対応はしないように気を付けよう」と思うはずです。不快な思いをさせないお客様対応は最低限のお客様満足です。

ですが実際にはその、最低限のラインを超えて、お客様が不快に思われることを平気で、悪気なく、気づかずやってしまうことがあります。

・お待たせしてもフォローなし、もしくは待たせている感覚がない
・あいさつが中途半端でお客様に届いていない
・忙しさのあまり笑顔がなく自分の仕事で必死
・ついつい連絡が遅くなる、など

こうした事が起きる原因は、人手不足からくる忙しさなどと考えがちですが、実はその裏に、私たち自身が「いいお客さん」だから、という別の理由が隠れていることがあります。

 

たとえば、自分が「お客様」の立場でお店を利用する時のことを考えたとき、冒頭の例で言うなら、”おいしいと評判なんだから。今日は忙しそうだし、ちょっとくらい我慢するか”のくだりとか。

たとえば、どんなに一流のサービスを受けても、口では「ありがとう」と言いつつ、なんか目立って恥ずかしいとか、わがままそうで申し訳ないとか、わざとらしく感じてちょっと引いてしまうとか。

こうした姿勢は一般的には、お店側にも配慮ができて謙虚で控えめな奥ゆかしい「いいお客さん」と言うのかもしれませんが、別の視点から言い換えると「されて嫌だ」と感じる対応や「されて嬉しい」と感じる対応の基準が低い状態です。もっと言えば、鈍感なだけかもしれません。

「いいお客さん状態」の人が対応する側(お店側)になると、どうしたことか、お客様にも同じ「いいお客さん状態」を無意識に要求してしまうという仕組みです。

だから、お客様がお待ちになっても「仕方ない」
ご挨拶がおろそかでも笑顔が出なくても「忙しいんだからしょうがない」
下手すると、そうなっている自分に気づきもしないのです。

レベルアップをしたいなら「いいお客さん」は卒業して、もう少し感度をあげてみましょう。それは何もお客様の立場で文句やわがままを言えということではないのであしからず。

ただ、普段から自分を大切にできてない抑圧や我慢、もう少し突っ込んで言えば「いい人」を演じている状態が、お客様の本当の”不快”を感じ取り、想像するのに邪魔となっている可能性があるということです。

 

これはお客様対応だけでなく、チーム間の人間関係などにも当てはまります。

人に対する対応力の高い人は「自分を大切にできる人」です。対応されることにすごく敏感。普段から嫌なものはイヤと、いいものはいいと素直に感じられています。

素直に感じることを自分の中で抑えるのが習慣になっていると、余裕がなくなった時に一気に爆発します。それが「忙しいと自分のことしか考えられなくなる」「思い通りにならないと周りが見えなくなる」という反応となって表れます。しつこいけれど【無意識に】なのです。

まずは普段から抑え込んでいるクセを少しずつ変えることが大切です。

正しい・間違っているは一旦置いておいて、嫌なものはイヤ、良いものはイイと感じられるようにすることです。抑え込むのが習慣になっていると、感じることすら意外に難しいのがわかるはずです。

そして感じられるようになったらそれをちゃんとアウトプットしていきます。ここで大事なのは「相手に伝わるように」アウトプットすること。感じたこと(感情)をただストレートに発信するだけでは相手に伝わらないこともありますからね。

特に嫌なものをイヤと伝えることは【アウトプットする=「いい人」でいられなくなる】 というような考えが浮かびがち。だからいつも抑え込んで「いい人」を演じようとしているのだなという自分のクセに気付くと思います。

 

習慣を変えるのは、訓練と継続です。かくいう私もまだまだ訓練中。
ただ、そろそろ「いい人」を演じるのは卒業すると決めてもいいのかな、と思います。

それは自分の感性や価値観をまずしっかり大切に扱ってあげることから始まります。そうしてはじめて、お客様を、チームの仲間を大切に扱うことができるのですから。