株式会社チームクリエーションスタッフブログ

チーム創りと人材育成の株式会社チームクリエーションスタッフのブログです

30代に突入するあたりからじわじわ出現する壁

私の20代後半から30代半ばにかけてを一言で表すと「強がりオンナ」でした。

その時の自分の能力ではできそうもないことでも「やります!」と公言し、実行する。結果が出るまでやめない。2ヶ月間の連勤(今はあまり大きな声じゃ言えない、笑)でボロボロの時も口から出るのは「大丈夫」。なんでも自分で解決しなきゃ…人にばかり甘えていられない…ツライなんて言ってる場合か?

今にして思えば、強がってでも乗り越えたいものがあって、成し遂げたいことがあって、目線がギューっと狭まっていたので、強がっていることにすら気づいてなかった(見ないフリをしてた)のだと思います。

 

その、強がりオンナをどうやって卒業したのか?
これは30代半ばに差し掛かった時の、仕事上でのある事件がきっかけでした。

当時私はチームのリーダー補佐の立場で仕事をしていましたが、その時の統括責任者から「そんな考えだったら、いらない」とズバっと否定されたことがあったんですよね。

それまでの私の仕事の原動力は「自分を認めてもらいたい」というたったひとつの想いだけでした。会社、上司、同僚、お客様…関わる全ての人に自分の存在価値を認めてほしい。あからさまな否定を受けることなく(受けないように立ち回っていたから当然)育ってきた私にとって、「いらない」の一言はズッシリ重たくて、悔しくて。

それまで「私は大丈夫、正しいんだ」と強がることでなんとか自分を保ってきましたから「必要とされないのなら、こっちから願い下げだ」と衝動的に退職届を突き出しました。

ところが、心の中に何かがひっかかっているんですよね。
「ホントにアンタはこれでいいの?」
「本当は、どうしたいんだよ?」
転職の多い私にとって、仕事を辞めることはさほどハードルの高くないこと。それまでの10年間には一度も感じたことのなかった自問自答が浮かんできたのはいいが、なにせ答えが見つからないんです。

結局答えを見つけられないままだったけれど、私はなんとか退職届を取り下げてもらうことにしました。信念を曲げるような気もしたけど、それよりも自分への疑問に答えを出すためにはその時辞めてはいけないという直感を信じたほうがいい気がして。

その後、明確な答えを見つけるまでに実は3年ほどかかりました。
まず強がっていた自分を認めるのも、誰かに認めて欲しいがために仕事をしていたことにもなかなか気づけませんでした。でも突き詰めて考えるほど、それまでの私は結局「自分がどうしたい」よりも「誰かの”こうしたい”」とか「世の中の常識(と思われるもの)」に合わせて仕事をしていたのがわかってきて。

自分の弱さや無力さをちゃんと認め、本当は周囲に助けてもらいながら「自分のこうしたい」のために仕事がしたいんだとようやく気づくことができたんですよね。3年もかかったけど(笑)

 

恥ずかしい思い出ではあるけれど、振り返ってみればもしかしたら誰もが通る道なのかもしれないな、と思うんです。「自分ひとりの力の限界を知る」という壁みたいなものかな、と。

30代も半ばになれば通常、管理職・マネジメント職に就く機会も徐々に増えてくるけれど、それまでプレーヤーとして「”自分が”どれだけ頑張れるか」と一生懸命頑張ってきた人ほど、強がるし、弱みは見せたくないし、人には頼れないものですから。

けれど「自分1人が頑張るだけではどうしてもうまくいかないこと」にぶち当たって玉砕。もがけばもがくほど深みにハマっていく。それが私にとっては「いらない」の一言であり、たとえば管理職であれば「部下がうまく育たない」「チームが機能しない」なのかな、と。

私は相応の時期だったけれど、もっと早い段階で気づく人もきっといるのでしょう。

いずれにしても自分だけの力の限界を知る、ということ。
その解決のためには、限界や弱さを認め、周囲に頼り、助けてもらえるような考え方にシフトしないといけないんですよね。「自分が…」からの卒業でしょうか。

 

なんでも自分でやれること、問題を自分ひとりの力で解決できることが【自立】なのだと感じがちだけれど、それはあくまでプレーヤーとしての自立。その先にある自立は、「自分だけでは動かせないこともある」という事実を知り、それを認め、できるだけ周りの力を引き出し、掛け合わせて大きなものを動かす力に変えるかを考えられることなのでしょうね。

物事には順序やプロセスがあります。プレーヤーとしての自立ができていない人が、その先の自立にたどり着くことはないと思うのです。だからきっと「自分は正しい、大丈夫」の強がりも、通らなければならない過程のひとつではあります。

それまでやってきたことや培った価値観は決して間違っているわけではありません。

けれど30歳をすぎたあたりにじわじわ迫ってくる「壁」の存在に薄々でも気づいたら、もしくは直感で「何かひっかかる」ようなことがあれば、自分を保っている強がりを手放して、素直に弱さをさらけ出す勇気が求められるんですね。

 

 (伊藤)